明治から戦後の昭和を駆け抜けた小説家・谷崎潤一郎とはどのような人物だったのか。翻訳家のイザベラ・ディオニシオさんの『不倫が好きな文豪たち未読でも既読でも楽しめる日本文学入門』(KADOKAWA)より一部を紹介する――。 ■巣鴨の墓は芥川と背中合わせ どうしたわけか、谷崎潤一郎のお墓は二つ存在する。 ひとつは京都市左京区鹿ケ谷、風雅な庭をそなえる法然院の一角。「寂」の一文字を刻んだ墓石がその目印とな ...